ご承知の通り、中国では、第三者が海外のブランドなどと同一類似のものを商標出願・登録するケースが見受けられます。 特許や意匠といった創作物とは異なり、商標は選択物なので、たまたま他人のブランドと同じものを選択した結果かもしれません。 しかし、中には悪意を持って、他人のブランドなどを先取りして商標登録しているケースもあります。 特に商標ブローカーにより、使用する意思がない商標を他人に先駆…
知財ミックス戦略とは、ある製品やサービスを複数の種類の知的財産権(特に産業財産権である特許権、実用新案権、意匠権、商標権等)で多面的に保護する戦略のことを指します。ここでは、スマートフォンを例に挙げて説明します。 スマートフォンには、様々な知的財産権が関与しています。例えば、下図に示すように、通信技術に関する発明は特許権で、携帯性の向上に係る考案は実用新案権(特許権でも保護可能)で、…
ジェトロ(日本貿易振興機構)では、中小企業に対し、外国出願の費用の1/2の補助金を交付する事業を行なっています。 補助金の上限額は、特許では150万円(外国出願の費用が300万円以上の場合)、意匠および商標では60万円(外国出願の費用が120万円以上の場合)です。 補助金の対象となる中小企業は、製造業の場合、資本金が「3億円以下」または従業員数が「300人以下」の企業です。 補助金の交付対象となる…
以前に特許表示についてのお話がありましたが、今回は、商標登録表示についてのお話です。 日本での正式な商標登録表示は、「登録商標」の文字と登録番号を記載した「登録商標第〇〇〇〇〇号」としたものです(商標法施行規則第17条)。自らの商標であることを積極的に表明し、他人による商標権侵害を未然に予防するという効果が期待できるとして、登録商標を使用する際には、商標登録表示を付すことを努めることが求められてい…